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「うちは大丈夫」は通用しない:カリフォルニアの厳罰事例から学ぶ / We are Safe Is No Longer True:「アメリカ人事界隈」#アメリカHR #HRLinqs #HRLinqsLearning

  • 執筆者の写真: 榊原 将/HR Linqs, Inc.
    榊原 将/HR Linqs, Inc.
  • 2月28日
  • 読了時間: 4分

米国カリフォルニア州のホームヘルスケア企業が、ケアギバーを独立請負人として誤分類していたことにより、総額232万ドル以上の罰金・賠償金を科されました(We are Safe Is No Longer True)。


「最低賃金や残業賃金の未払い」「休憩時間の違反」「保険未加入」など多項目にわたる違反が指摘され、なかでもABCテストの要件を満たさなかった点が決定的だったとされています。


これにより、企業は改正法に基づき従業員への直接補償を求められ、大きな財政的ダメージを受けました。従業員の安全と権利を守るためにも、正しい労働者分類と法令順守が喫緊の課題として浮上しています。


「主要な点」

  1. ホームヘルスケアサービス企業:ケアギバーをIndependent Contractor(IC:独立業務請負人)と誤分類し、未払い賃金や残業代などの違反が発覚しました。ABCテストをクリアできず、232万ドル超の制裁金が科されました。

  2. 州労働局:改正法により、罰金の大部分を被害従業員に直接支払う権限があります。違反を通報された企業に対し、厳格な調査が実施されます。

  3. 未払い賃金:最低賃金や時間外手当を支払わなかったため、多額の追加支払いとペナルティが課せられました。

  4. 休憩時間違反:IC扱いのため、休憩の管理が不十分とされます。未取得休憩へのプレミアム賃金が累積し、制裁を増幅させます。

  5. 労災保険:ICとして保険未加入だったことが発覚し、別途罰金が上乗せされました。労災適用の問題が深刻化しました。

  6. 最終賃金の遅延罰則:雇用終了後の賃金支払いが遅れたケースに対し、日ごとのペナルティが算定され、高額化の一因になります。

  7. 故意的誤分類:企業がICであると認識しつつも、実質的には従業員として扱った点が「故意」とみなされ、重い制裁が適用されました。

  8. 付加的損害賠償:未払い賃金に加えて、同額の付加賠償が設定され、経営へ大きな打撃を与える結果になりました。

  9. 利息・その他罰金:計算対象期間が長期にわたり、利息や追加ペナルティが合算され、総額が急増しました。

  10. 改正法と今後の注意点:カリフォルニア州の強化された法制度により、従業員への直接補償が可能となりました。


「企業の検討点」

  1. ABCテスト適合性の再確認:独立請負人として働く従業員が、本当に要件を満たしているか定期的に評価する。

  2. 保険や賃金管理システムの整備:労災保険や最低賃金、時間外手当の計算を自動化・可視化し、早期に違反を察知できる体制を作る。

  3. 分類変更のタイミングと対応策:実質的に従業員と変わらない働き方をしているなら、早めに雇用契約へ切り替え、リスクを最小化する。

  4. 最終賃金支払いの迅速化:従業員契約終了時の賃金支払い遅れは、ペナルティが日ごとに積算するため、書類や手続きの改善が必須。

  5. 専門家・法務担当との密な連携:ミスが判明してからでは遅いので、定期的に労務監査や法律家のアドバイスを受け、最新の法改正に対応する。


「Q&A」

Q1: なぜ企業は従業員を独立請負人に誤分類することが多いのですか?

A1: 社会保険料や残業代などのコスト削減の誘惑、柔軟性向上の狙いから誤った判断を下すケースがあります。


Q2: ABCテストのA・B・Cとは具体的に何を意味しますか?

A2: A: 企業の指揮・管理下にない、B: 企業の通常業務と異なる仕事、C: 個人事業者として独立して継続的に活動している、の3要件です。


Q3: 未払い賃金や休憩時間違反の証拠はどのように確認されるのでしょうか?

A3: 労働者のタイムカードやシフト表、給与明細などを通じて計算され、当局が監査で詳細を精査します。


Q4: 罰金の支払先はどこですか?

A4: 州への罰金も一部ありますが、改正法では違法行為による賠償金が直接労働者に支払われる仕組みが強化されています。


Q5: 企業が自主的に誤分類を是正すると制裁は軽減されますか?

A5: 行政当局の判断にもよりますが、早期に自主是正することで制裁やペナルティが軽減される可能性が高いです。


Q6: なぜカリフォルニア州では特に厳しいのでしょうか?

A6: カリフォルニアは労働者保護に積極的で、ABCテスト導入や改正法により労働者への直接補償が進められています。


Q7: 232万ドルという金額はどのように算出されたのですか?

A7: 未払い賃金や残業代、休憩違反の補償、労災保険未加入の罰金、故意的誤分類ペナルティなどを合算し、利息・追加罰金も含めて総額が膨らみました。


Q8: 企業がこれを防ぐために最初にすべきことは?

A8: 現行の雇用契約やIC契約を洗い出して、ABCテストを踏まえた適正分類を徹底することが重要です。



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