米国の多くの州での問題となっているワクチン展開が思ったように出来ていないのは何故なのか。
人口の多いカリフォルニア州では顕著であり、ワクチン接種施設がオープンしているものの、特に州内で最も人口が多いロサンゼルス郡でワクチンは未だに思ったように行き渡っていない状況である。
2つの原因があるとされている。まずはそもそものワクチンの数が足りていないというものが大きな原因ではあるが、もう一つの原因として2回目のワクチン接種が必要な人がまずは優先されているという点も挙げられる。
ロサンゼルス郡では現時点でワクチンの接種が可能な住民は400万人程いるのだが、実際には90万ドース以下のワクチンしか受け取っていない。
ロサンゼルス郡の保険当局では毎週火曜日の夜、または水曜日の朝にワクチンが州から送られてきているが、まずは2回目の投与が必要な人へのワクチン配布を手配するという段取りが取られている。
これは1回目のワクチン接種を受けた住民へは、その時点で2回目の接種が保証されているためである。場合によっては1回目のワクチン接種後に、2回目の接種日が記載されたカードを受け取るような仕組みとなっているようである。
供給が追い付いていない中では、毎週送られるワクチンのドースのほとんどが2回目の接種をスケジュール通りに行うために消費されているようである。
例えば1月26日または27日にロサンゼルス郡に割り当てられているワクチンは14.3万ドースであるが、このうちの10.6万ドースは2回目を接種する住民に提供されることとなり、新規で接種が出来るのはわずかに3.7万人ほどである。
独自の公衆衛生部門を持つパサデナ市では、1回目のモデルナ社のワクチン接種28日後に2回目の接種予約をするように口頭で説明されている。ワクチン提供のアプローチもロサンゼルス郡と異なり、1回目の接種を優先的に受け付けているようである。
ワクチン接種の手順や方法は各郡、場合によっては各都市によって異なるが、まずは供給が追い付いていない状況が改善されることが必要であるようだ。
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