20年12月の米国の失業率は6.7%と発表され、前月11月から変わらない水準であった。
しかしこの数値は平均失業率であり、さらに細かい分類が設定されている。
COVID-19直後の20年4月、平均時給が前月比4.7%増という結果が発表された。平均時給は通常0.2%から0.5%の低水準で推移することが一般的である。
この数値は米国の労働者の給与が上昇したことで起こった現象ではなく、低賃金の労働者の失業によって比較的賃金の高い労働者が平均時給を押し上げたことが原因であった。
つまりCOVID-19により最も被害・影響を受けたのは低賃金の労働者であり、それは現在も変わっていない。
話を失業率に戻すが、低賃金層のみに焦点を当てると、その失業率は平均6.7%の3倍以上となり約20%にも達する可能性があることをFederal Reserve Governor(米連邦準備制度理事会)総裁のブレイナード氏が述べている。
また経済の回復状況も労働層によって異なり、低賃金層の失業率が約20%と高水準であるのとは対照的に高賃金層の失業率は5%を下回っていることも同時に述べた。
労働層と同様に、人種も失業率と大きく関わっており不均等に影響が及んでいる。
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