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執筆者の写真榊原 将/HR Linqs, Inc.

March Madness

米国には多くのスポーツのイベントがあり、最も人気があり視聴者数が多いのがスーパーボウルである。

ただしスーパーボウルは毎年1回日曜日に行われるイベントのため、仕事への影響は翌日の月曜日に限定される場合が多い。多くの従業員が病欠休暇を取得したり、遅刻をしたりという形で影響が出る。


学生スポーツも多いに盛り上がる米国のスポーツイベントで3月中旬から始まるのは、大学対抗バスケットボールトーナメント、通称March Madnessである。


National Collegiate Athletic Association(NCAA)のDivision 1(最も高いランク)に属して、レギュラーシーズンを勝ち抜いた68チーム(1シードから11シードまで)が全米チャンピオンシップを競いあう勝ち抜きトーナメントであり、スポーツの種類は違うが日本の高校野球(甲子園)に最も近い大会かもしれない。


最大7ラウンドが行われて、16強はSweet 16、8強はElite 8、4強はFinal 4、準決勝、決勝という形でブラケトロジー(Bracketology)と呼ばれ、全ての試合の予想をするという大きなイベントもある。バスケ好きなバラク・オバマ元大統領が予想をしたり、ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ社では、毎年、全ての予想を的中させた人へ大金を提供していたりする。


COVID-19前の2019年には1年4,900万件のブラケットが記入された(2020年の大統領選は1億5,600万件)


全ての試合を的中させるのは92兆文の1という確率で、公式に申請されたものでは史上一人も的中した人は出ていないという状況である。


March Madness期間中、従業員同士の私語が増えたり、遅刻・早退等が増えることで、企業の損失は138億ドルにもなると予想されている。


とても人気があり注目を集めるイベントであることから、March Madness絡みのイベントを行うことが職場にとって良い影響を与えると考える従業員や企業も多い。

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