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執筆者の写真榊原 将/HR Linqs, Inc.

何故映画撮影はCA州で許可がされているのか

色々な業種には各業種なりの理由がある。

政治的な。。。という話はややこしいので(もちろん、そのような側面があるのは理解できるが)、映画撮影がCA州で許可がされている現実を映画業界の理由から聞くと納得が出来るかもしれない。


先日12月8日の「2つの区域でのStay at Home令とレストラン・オーナーのイライラ」 という記事にて、ロサンゼルス市のサンフェルナンド・バレー地区にあるシャーマン・オークスにて、Pineapple Hill Grill & Saloonというレストランを経営しているアンジェラ・マースデンさんが投稿した動画が物議を醸しているという記載をした。


目と鼻の先にある場所で、ほとんど同じセットアップでレストランの屋外営業は停止されており、映画撮影のクルー用の屋外飲食は許可されているというものである。


セットアップされている食事場所はほぼ同じであり、屋外で食事をするという行為が同じなのは間違いないが、この件は映画業界とレストラン業界という2つの異なる業種の営業継続可否の差が妥当かという問題である。


そしてマースデンさんの失望は映画業界ではなく、ニューサム州知事とカリフォルニア州の議員にむけられているものである。


映画業界の営業継続が認められる理由は、簡単なものである。


映画製作に携わる人は特定の人数のみで、必要に応じてCOVID-19のテストを行い、追跡をして、隔離をすることが容易であるためであり、レストラン業界のように不特定多数に対して間口を広げていないというものである。


また業界としても労働組合と雇用主との間で職場復帰 (Return to Work)の協定が組まれており、撮影現場到着前の検査(48時間から72時間)やPPEの着用の義務等の厳しいルールが細かく取り決められているという。また撮影クルーに対しては少なくとも1日に1回以上は検温をすることが義務付けられている。


さらに業務をする日数によって、テストを受ける回数も詳細に決められている。


色々な理由があり、納得が出来る・出来ないは人それぞれの受け取り方であろうが、現在の制約の違いには業界に応じた合理的かつ正当な理由があるのが分かる事例である。

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