アメリカ労働省(Department of Labor, DOL)が発表した新しい規則により、エグゼンプト従業員の給与基準が段階的に引き上げられます(Exempt Employee)。
この変更により、約400万人の従業員に影響があると予測され、週40時間を超えた業務時間の際に時間外手当(残業代)の対象となります。
給与基準の具体的な変更点は以下の通りです:
2024年6月30日まで:週給684ドル(年俸3万5,568ドル)
2024年7月1日から:週給844ドル(年俸4万3,888ドル)
2025年1月1日から:週給1,128ドル(年俸5万8,656ドル)
この給与の引き上げは、Fair Labor Standards Act(FLSA)にて、エグゼンプト従業員が適用を受ける3点の基本条件を満たすために不可欠です。
1. 給与基準
2. 給与の支給規定
3. 職務内容の要件
この変更は、従業員がエグゼンプトの地位を維持するために、企業がこれらの新しい給与水準に対応するか、従業員をノンエグゼンプトの地位に変更するかの選択を迫られることになります。
「企業が考慮すべき対応策」
従業員の再分類: 従業員をノンエグゼンプトに変更する場合、給与の計算方法や時間外手当の扱いに注意が必要です。
給与体系の調整: 給与基準の増加により、エグゼンプト従業員の給与を引き上げる必要があります。これには予算の見直しや財務計画の調整が伴います。
記録保持とコンプライアンス: 新しい給与体系への移行は、労働時間の記録や管理が義務付けられます。適切な記録保持システムの導入や改善が必要になるかもしれません。
「将来的な見通しと準備」
DOLは、給与基準を3年ごとに見直すことを計画しており、これにより労働市場の変化に柔軟に対応できるようになります。その為、企業は不確実性に備えて対応策を準備しておく必要があります。
この新しい規則の導入は、エグゼンプト従業員だけでなく、ビジネス運営全体に大きな影響を与えるため、企業はこれらの変更に迅速かつ適切に対応することが求められます。
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