COVID-19を発端とした景気後退、出社停止からの在宅勤務の推進、2020年の職場には大きな変革が起きた。
これまでの状況を踏まえた上で、2021年の職場ではどのようなトレンドがおこるのか米給与管理会社大手のADP社が調査結果を発表した。
オフィス出社が強制的に停止されたことで在宅勤務が主流となった2020年であるが、2021年も継続してフレキシビリティが最重要視されそうである。
ADP社が10月に行った調査結果によると、現在約44%の企業がフレキシブル・ワークポリシーを制定しており、COVID-19以前の約24%から大幅に上昇した。
また従業員も半数以上(約65%)が、企業のフレキシビリティ導入を肯定的にとらえるという回答をしている。
半ば強制的に出社が出来なくなり、在宅勤務を余儀なくされたことで企業側も柔軟に対応せざるを得なかったというのもあるが、これを機にしたフレキシブル・ワークに関連する質問、ガイダンスを求める声が116%増加したとの発表である。
併せて、39%の企業が従業員の健康や職場の安全に対する不安が引き続き大きな関心事であると回答している。
また、ワクチンが承認されたことにより、2021年はレジリアンス(回復力)がトレンドとなりそうである。調査によると、企業は職場環境の大きな変化に柔軟に対応できたことが自信となり、COVID-19の収束過程を見据えた対応を取る等、心理的に前向きな方向に向かうと推測をされている。
この他にもプロテストが発端となった「公平性」、COVID-19をきっかけに改定がされた「コンプライアンス」も引き続き考慮をする必要があり、特にコンプライアンスに関する質問は2019年度から1,500%も増加したと発表をしている。
最後の調査結果では約75%が今後1年間の職場の見通しは明るいと考えているとの回答であった。企業は、職場環境が変化し続けることを理解し、変化を柔軟に受け止めているようだ。
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